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F/T10。フェスティバルトーキョー。ちょこちょこ通ってます。

おかげで11月は毎週末、観劇してます。

週末に土日たて続けに観劇。どちらも大変素晴らしかったので忘れない為にも感想文書くぞー。

11月14日17時開演
構成・演出・振り付け:黒田育世
「あかりのともるかがみのくず」

<おかあさん>をテーマに繰り広げる130分の大作。


ダンスの公演を観て初めて号泣した。私たちは皆、母から産まれてくるとゆー当たり前で当たり前じゃない奇跡の一瞬に涙したんだと思う。

静寂と喧騒を繰り返す様は祝祭と葬列が入り混じった、さながら命のパレードのようである。

<母>なるものを突き詰めた黒田育代の思考の旅を追体験する舞台。拒否反応を起こす人もいるであろうってほどの強烈な世界観。

包み隠さず曝け出された生々しくも不思議な空間に引き込まれてゆく。

黒田育世の圧倒的な存在。
赤いワンピースを纏った彼女の奔放な動きに目が離せない。


言葉の効果。

アフタートークで黒田育世は「身体を追い詰める為に言葉を使う」と言っていたけれど。

その追い詰められた肉体から発する言葉の力に圧倒される。

クライマックスに叫ぶように繰り返される言葉は一連の詩のようである。
その一部の、

「私に宿るはずのお母さんのお母さんのそのまたお母さんになっても良いように、赤い獣になって待っています」

この言葉が強く印象に残る。合わせ鏡のように果てなく続く命の廻りをよく表現しきったなと思う。


幕切れ後、舞台上に無数に咲いた赤い花が、水に浮かぶ蓮の花のように美しかったです。

鑑賞後、色んなことを考えたくなる舞台でした。



by中山
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