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駒込。
電車に乗ったや否や突然気分悪くなる。
巣鴨にて。
運良く席が空いたので腰掛ける。
収まる気配なし。
額に妙な汗。
早くなっていく心臓の鼓動。
大塚駅で扉が開いた。
このまま電車に乗っていてはまずい。
トイレへ行って吐こう。
外へそうっと駆け出す。
とりあえず階段付近にもたれかかる。
不意に景色が白黒に。
「すいませーーーん!」
響く女神の声。
駅員であろう男性の声。
「お知り合いですか?」
視界真っ暗。
抱えられる。
しかしふらふら。
足元おぼつかない。
人ってあんなに重かったのか
ああ、俺の身体だ。
―――フェード・アウト
「救急車呼びましょう」
俺は諸事情で保険証どころか身分を証明する物もない。
「大丈夫。救急車は大丈夫。少し寝れれば」
瞬間的につぶやけた。
しかし目を開けるといまだ白黒の世界。
妙な浮遊感。
いつの間にかエレベーター。
めまい。
―――フェード・アウト
長いす。
投げ込まれる毛布。
「吐きそう? バケツ?」
「大丈夫」
横になる。
―――フェード・アウト
1時間、駅員室にて。
3Dのアバター観てたらきっと、
その世界から生還できなかったに違いない。
さよなら、
パラレルワールドの、アバター観た俺。
さよなら、
どこぞで振り付けしてる俺。
2010年2月12日。
劇団 ING進行形
主宰・劇作家・演出家
ラディー、26歳
―――フェード・アウト
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