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この前、川上未映子さんの小説『ヘヴン』を読んだ。



芥川賞受賞第一作。

ちょうど去年9月くらい発売当初から購入していたが、人形の家やかもめの稽古で中々読めなかったのです。


いじめられっこの少年と彼を仲間と呼ぶ、同じくいじめられっこの少女コジマの話。

はじめ読んでると、いじめられっこのご都合主義 な解釈じゃん、とか思ってしまうのだが。
まぁいろいろ起こるのが小説です(笑)


コジマは全てに意味があって、乗り越えることが大切だ。
今の状況から解放されたとしても常にどこかで同じようなことが起きている。
それを忘れちゃいけない。

美しい弱さ。
いじめや虐げられることを、世の中にあるすべての弱さのための、ほんとの意味での強さのための、儀式などと言う。
そんなある種の信仰みたいなのを持った少女。
彼女は、自ら身だしなみを汚くしていじめの標的になっているのだ。


そんなものも、いじめる側からしたら一発で打ち消される。
いじめることに意味はないし、たまたま君がいて人間には欲求があってそれを満たしたい。
なーんてことを言い出す。

まぁなんか、そんなこんないじめられっこが最後に勝ちますとかそんな話じゃありません。

僕は内容を話したいわけじゃなかった、申し訳ない。

そう、かもめのニーナの話。

先ほど話した、コジマ。最後に凄いシーンがあります。
大したことをしてるわけではないんですが、こう雰囲気がね。

圧倒的信仰心というか、すべての価値観や次元をを自分に引きつけてしまう。

とても細くて、危うくて、今にも壊れそうに見えるが、どんな鉱物よりも固い物質でつくられたような精神や佇まい。

女優、トリゴーリンに対するニーナの理想的で完璧なヴィジョン。

境遇や話は全然違うが、『ヘヴン』のコジマと『かもめ』のニーナになにか似た雰囲気を感じた僕でした。

最後のシーン、気になる方は手に取ってみては。


by全
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★伊藤さん
NAME: ともはる
僕を挑発しておりますな。
よし、手に取ってみましょう。
2010/03/26(Fri)14:09:27 編集
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