夜更かしは三文の得

珍しく夜遅くにテレビを付けたら教育テレビで演劇をやっていました。

デヴィット・ルボー演出「シラノ・ド・ベルジュラック」

アメリカの劇場でやったやつで、キャストもスタッフも全て外国の人。

もう目が釘付けです。シラノが優れた作品で面白いことは周知の事実なのですが。

日本でないというだけでこんなにも違うのかと。

よく動く、目も口も眉も。ボディランゲージが非常に豊か。目に光が宿るとか・眉が下がるとか文字の表現を見事に体現している。

特に感動したのが以下の二点。

★瞼と眉は独立して動かすことが出来る。

★台詞がちゃんと豊かに語られている時、役者は動く必要が無い。

演技の基本なのかもしれないけど、実際目の当りにして実感できたのは大収穫だったと思います。

最初から最後まで見てしまって、翌日の早朝バイトが相当キツいものにはなってしまったけども。



ネタバレ(少し)含む感想。
ロクサーヌに想いを打ち明けろ、と言われて『ノー』と答えるシラノにぐっとくる。
おちゃらけた態度で笑っているのに、目は泣きそうになっている。彼の中の複雑な思いが目にだけ写し取られている技術と心意気が渋すぎます。

うーん、眼福でした！

by中山