本稽古：９日目

欠席：モン・キャ


今日こそは！っと思ったけど、あまり進まずToT
約１枚……

二人が欠席していた時にやったコロス部分を
乳母と夫人に教えてもらってる間に、

私はロミオとベンヴォーリオのシーンをやった。

非常に有意義だった、そのときは。

だが
集中してる時に限って、なぜか乳母さんの声が……
「生物学的に低い声は出ない。高い音は出るけど。低い声は訓練しないとうんぬん……」

いえいえ、
高い音が出なくて死ぬほど苦労してる人も私の周りには居ます。
そして、低い声が出にくいなら、そのための訓練ですので、
極力講釈を垂れず、やっていただきたいなぁと思いました。

人に色々教えてあげるのも大事ですけど、
稽古時間をもっと有効に活用してほしいのです。
講釈（教えること）は帰り道で言えば良いのです。
もちろん、その場に本当に必要なことならば別なのですが……。
ただ、他の人の練習時間も同時に消えてしまっているのです。

ロミオが刺されたマキューシオに言う言葉、
「良かれと思ってやったんだ」が脳裏に浮かびました。
その後、マキューシオは死んでしまうんです……。

乳母さんは今のところ、週３～４のはずが９日間で３回目。
このペースでいくと、
45日間の稽古で来れる日は45÷９×３
つまり15日、半月なのです。
どうしよう、難しい役どころなだけに……。
いい声してるんですけどね～。
ただ当然っちゃ当然だけど偉いなぁと思ったのは、
しっかり家でダンスの練習をしてたんだろうなぁ、と思ったこと！

がしかし、
その後、遠くから声を荒げてしまいました。
こんなこと、客演さんに初めてです。
稽古してたシーンを中断してまで……。
まあ、それくらいその人を信用しているわけですが。

15歳の女の子が居るんですけど、泣いていたのです。
それを抱きしめて、長い間ぼそぼそ話している乳母さん。

本当に乳母してたぁ～～～～～！！！

私、地獄耳なんですよ。
全神経を稽古場に張り巡らしているので、
ある程度のことは分かってしまうのです。
いえいえ、張り巡らす必要もなく、
私の観ている演者の後方にその光景がありました＾＾；

真相は、
その女の子は今まで子供扱いされてばかり居たようで、
乳母さんが何かの拍子に
「子供も大人も関係ない」みたいなことを言ったようなのです。
養成所に通ってる女の子にとってそれは何より嬉しかったわけです。
つまり嬉し泣き。

そんなの当たり前じゃん！ってここを読んでる人達は思うかもしれませんが、私は非常に大事だと思います。
「プロもアマも関係ない。子供も大人も関係ない。役者は役者だ！」
うちの劇団的にも懐かしい言葉ですね。

ただ、泣いてる女の子に、
包容力のある女性がよしよししていたら、
いつまでも泣きやまないでしょう。
そしてその子の時間も、自分の時間も、ある意味ロスしてしまったわけです。

少し厳しいですが、すぐさま離れるように言いました。
その女の子とその女性のためにならないから。
「支えること」と「甘やかすこと」は違うのです。

もちろん、帰り道、私はずっとその女の子と話しながら帰りました。
フォローってやつですか……
これも主宰として人間として当然のことだと思います。


しかし、この二つの原因で今日進まなかったわけではありません。

もしこの二つの原因だと言うならば、私は演出失格です。
「そんな言い訳していいわけ？」って誰かに突っ込まれるわけdeath……

「キャピュレット夫人の遅刻」というのも言い訳にしかなりません。

結局、原因は私自身の問題なのです。

明日こそ、明日こそは、進めてやる！！！


P.S.
勘違いしないでほしいのは、たまたま乳母さんだっただけの話。
誰にでも起こりうることなのだ。
皆も１分、１秒をどう使っていくか、一度考えてみると良いでしょう。
そして、ナベさん＆中山＆トモハル、指導お疲れ様でした。
助かりましたm○m